これまで銀行には決算書を提出しておけば事足りていたのに、いきなり「社長、事業計画書を持ってきてください。」なんて言われることがあります。 これまでの長い付き合いなのに突然どうしたの?と思われますが銀行にも銀行の事情があり、尚且つ社長さんの会社を守るためにも「事業計画書」の提出を求めることがあります。
このような依頼が銀行からくるのは内部査定で格付けランクに変動が起きた場合に、お願いされることが多いようです。このままでは、社長さんの会社が破綻してしまうのではないかという心配と、長い付き合いで社長さんところは大丈夫だとわかってはいるけれど上司や外部監査の人に説明できない場合に社長さんの会社が今後どのようになっていくのかという説明書が欲しいのです。
だったら、売上も利益も右肩上がりで計画をつくれば銀行は安心するかというと、それはそれで「本当に自社のことがわかってない社長だな、心配だな」と逆効果になる場合が多いようです。
実際のところ事業計画書を作成するのは2時間もあればできますが、銀行が求めているのは「事業計画書の計画通りに経営をコントロールできる社長」なのです。そのコントロール力が予算実績対比となって目に見えない形で銀行との信頼をつくるのです。 だから豪華な計画で達成率65%よりも、大変厳しい経営状況となる計画でも達成率100%の方が信用力が上がることは言うまでもありません。
事業計画書の作成については現在はいろいろなソフトが開発され、2時間程度あればおおまかな計画書はできるようになっています。当社でも事業計画用のソフトを導入して事業計画書作成の支援を行っています。いろいろな会社の事業計画書を作成した経験から、作成だけでなく運用と予算実績の差異管理までセットでできるようになることが銀行にとっても貴社にとっても良い方向へ進むきっかけとなるようです。